【Inside AIoT】機械管理知能化のためのAIデータ パイプライン(1)

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はじめに

こんにちは!
機械とAIが繋がるスマートな製造現場を作っているEdgeCrossです。

私たちは、実際の現場で使われるAIとIoT技術について、より多くの方に分かりやすくお伝えするためにInside AIoTを連載しています。

今回は、実際に機械の異常を検知するためのAIソリューションがどのように作られるのか、また、その過程でどのような準備が必要なのかについてご紹介したいと思います。


EdgeCrossは、様々な産業現場の設備で発生する時系列データを利用して、設備の状態をモニタリングし、遠隔で制御するサービスを提供しています。
さらに、設備から収集したデータを利用して、設備の動作過程で異常を予測したり、設備部品の寿命を予測するなどのAIサービスまで開発しています。

AIサービスを開発するプロセスは、大きくデータ準備AIモデル開発サービス適用の3つに分けられます。
今回の記事では、そのうちの一つであるIndustrial AIサービスのためのデータ準備に関する話をお伝えします。

多くの企業では、データを効率的に収集・管理するためにデータパイプラインを構築して運営していますが、まずはデータパイプラインとは何か、EdgeCrossはどのように構築したのかについて説明します。

データパイプライン、AIサービスを作るために必要な準備物

AI技術を活用するために必要なものの一つがデータです。
AIモデルの性能、精度、汎用性は、使用されるデータの質と量に直接影響されるため、学習に使用されるデータの品質を維持できるように管理することが非常に重要です。

もし、データを収集して管理する全ての過程をいちいち手作業で行うとどうなるでしょうか?
まず、非常に時間がかかりますし、人為的なミスで適切でないデータが混入する可能性があるなど、様々な問題が発生します。
データの量が少ない時は大丈夫かもしれませんが、サービスが拡大し、収集されるデータの量が増えると、このような問題に対応するのが難しくなります。

このように、データを手動で管理したときに発生する可能性のある問題を解決するために必要なのがデータパイプラインです。
データパイプラインは、一連の作業を自動化することで、人のミスを減らし、データの品質を一貫して維持しながら、大量のデータも効率的に管理することができます。

データパイプラインはデータ管理と処理のための重要な構造で、データソースからエンドユーザーやシステムまでのデータの流れを自動化し、最適化します。このようなパイプラインを構築して使用する理由はいくつかあります。

自動化

データパイプラインは、反復的なデータ収集、処理、ロード作業を自動化することで、ヒューマンエラーを低減します。
また、処理時間を短縮し、作業の一貫性を高めます。

拡張性

データパイプラインは、さまざまなデータ量や処理要件に合わせて拡張可能です。
クラウドベースのプラットフォームのような最新のデータパイプラインツールは、データ量の増加に伴ってリソースを動的に割り当てることができます。

データ品質と一貫性

データパイプラインは、データの精製、検証、変換などのプロセスを通じてデータ品質を維持・改善します。
一貫したデータフォーマットと正確なデータは、分析の正確性を保証し、データベースの意思決定プロセスを信頼できるものにします。

コストパフォーマンス

自動化と効率的なリソース管理を通じてデータ処理作業を最適化することで、必要なコンピューティングリソースと人員を最小限に抑えることができます。

データパイプラインはどのように構成されていますか?

データパイプラインの処理過程は様々な種類がありますが、一般的に抽出(Extract)変換(Transform)ロード(Load)の過程で構成されます。

抽出とは、データソースからデータを抽出することです。現場に設置されたIoTデバイスから各種センサーデータを抽出することです。

変換とは、データを分析や可視化などの作業に役立つように、元のデータを組み合わせたり、フォーマットを指定したりするなど、データを変換することです。抽出したデータを書きやすく加工する段階です。

ロードとは、元のデータや変換されたデータを最終的にリポジトリに保存することを意味します。AIモデル開発の過程で必要なデータはすべてデータリポジトリから取得されます。

データパイプラインは、この全過程を自動化し、これを監視することで、エラーやパフォーマンスの低下をタイムリーに発見し、対応することができます。

では、EdgeCrossは実際にどのようにデータパイプラインを構築したのでしょうか?
その詳細は次回の記事でご紹介します!

ありがとうございました。

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